コラムの趣旨
ネットマーケティング検定公式テキストの著者による情報コラムです。
公式テキストでは紹介しきれないインターネットマーケティングに関する最新のトピックスについて、情報や解説などをお届けします。
本試験の事例問題でも取り上げられることの多い、インターネットビジネスの最前線について、マーケティングの視点から掘り下げていきたいと思いますので、ご参考になれば幸いです。
著者プロフィール
藤井 裕之(フジイ ヒロユキ)
ネットマーケティング検定公式テキスト[インターネットマーケティング基礎編]著者。株式会社ワールドエンブレム代表取締役。1998年、早稲田大学卒業後、三菱電機株式会社入社。火力発電所プラントの海外輸出部門に所属。2006年、独立しICTコンサルティング会社(現ワールドエンブレム株式会社)を設立。インターネットマーケティング、システム開発、Web開発、セキュリティ監査、IT統制、ITガバナンス等の事業を展開。会社経営の傍らロースクール夜間部を卒業(法務博士)。2010年、株式会社コンプライアンス・コミュニケーションズ代表取締役に就任。
第24回 パーチェスファネルとは
今回のコラムでは、パーチェスファネルとその周辺知識についてご紹介いたします。
パーチェスファネルとは、消費者がある商品やサービスを認知してから購入するまでの意識遷移を図式化したもので、AIDMAモデルの発展形といわれています。ちなみに、AIDMAモデルとは、消費者が商品やサービスを知ってから、購入に至るまでの心理的なプロセスを表した考え方であり、下記のプロセスで表されます。
A(Attention):広告などにより、商品の存在を知る
I(Interest):その商品について関心を持つ
D(Desire):その商品が欲しくなる
M(Memory):その商品について記憶する(例:今度お店に置いてあったら購入しよう、など)
A(Action):実際に店舗に行き、商品を購入する
パーチェスファネルでは、商品やサービスの存在を知った消費者の一部が関心を持ち、さらにその一部が商品の購入やサービスの利用を検討し・・・という風に、認知から購入までの各フェーズごとに人数が減少していくため、逆三角形型で表されます。パーチェスファネルでは、各フェーズのどの部分に問題があるのか、どれくらいの人数が離脱するのかが一目瞭然となるため、それぞれのフェーズに合わせた施策が可能となります。
パーチェスファネルとは逆に、購入「後」の消費者行動を図式化したものをインフルエンスファネルと呼びます。近年SNSなどが浸透し、消費者の誰もが商品やサービスについての発信者となりえるため、購入からその先までを見据えたマーケティング活動は非常に重要だといえます。
パーチェスファネルとインフルエンスファネルを組み合わせ、より効果的な結果を生み出そうとする考え方をダブルファネルと呼びます。ダブルファネルでは、長いスパンで消費者とコミュニケーションを取ることが重要であるといわれています。
販売促進活動を進める際には、ある活動が消費者の購買心理のどの段階に向けて行われているのかをきちんと意識しなければ、望んだ効果はなかなか得られません。また、最近では消費者行動が複雑化・多様化しており、従来の単純な理論が当てはまりにくくなってきているともいわれています。ですが、基本的には論理・実践・検証の繰り返しをしっかりと行い、その基礎となる理論や知識を理解していくことが重要です。
【参考ページ】
パーチェスファネル
https://ja.wikipedia.org/wiki/パーチェスファネル
コンテンツマーケティングの運用で必要なマーケティングファネルについて!
https://selectone.in/108-2/
ダブルファネルマーケティングの理論と実践/『ダブルファネルマーケティング』特別公開#2-1
https://webtan.impress.co.jp/e/2013/06/25/14885
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