公式テキスト著者コラム

コラムの趣旨

ネットマーケティング検定公式テキストの著者による情報コラムです。
公式テキストでは紹介しきれないインターネットマーケティングに関する最新のトピックスについて、情報や解説などをお届けします。
本試験の事例問題でも取り上げられることの多い、インターネットビジネスの最前線について、マーケティングの視点から掘り下げていきたいと思いますので、ご参考になれば幸いです。

著者プロフィール

藤井 裕之(フジイ ヒロユキ)

 ネットマーケティング検定公式テキスト[インターネットマーケティング基礎編]著者。株式会社ワールドエンブレム代表取締役。1998年、早稲田大学卒業後、三菱電機株式会社入社。火力発電所プラントの海外輸出部門に所属。2006年、独立しICTコンサルティング会社(現ワールドエンブレム株式会社)を設立。インターネットマーケティング、システム開発、Web開発、セキュリティ監査、IT統制、ITガバナンス等の事業を展開。会社経営の傍らロースクール夜間部を卒業(法務博士)。2010年、株式会社コンプライアンス・コミュニケーションズ代表取締役に就任。

第28回 「wwwあり」と「wwwなし」でSEOに影響はあるのか

 本日のテーマは、Webサイトのドメインに「www」がある場合とない場合とで、SEOに影響はあるのかどうかです。
 まず始めに、URLの構成についておさらいしましょう。
 http://www.example.co.jp/blog/201103.htmlというURLを例にとってご説明します。
 httpの部分はスキーム名と呼ばれ、暗号化されていない普通のWWW用通信を行うことを示します。(暗号化されている場合はhttpではなくhttpsと表示されます。)
 www.example.co.jpの部分はホスト名といい、通信先の「Webサーバー」を示す名前です。近年では、Webサイトごとに個別のホスト名を持つことが多くなっています。
 blog/201103.htmlの部分はパス名といい、Webサーバー内にある各Webページを区別する名前です。サーバーに置かれているファイル名を示す場合もあれば、サーバーで動作するプログラムを指定している場合もあります。また、同一のホスト内に複数のサイトを構築する場合は、パス名によりサイトを区別します。



 前置きが長くなりましたが、wwwの有無でSEOに有利になったり不利になったりということはありません。最も重要なのは、サイト内でwwwのありなしを統一することです。というのも、検索エンジンは「wwwあり」と「wwwなし」のドメインをそれぞれ別のサイトとして認識します。もし同じWebサイトでwwwありとなしのドメインがどちらも存在するとなれば、被リンクが分散してしまったり、検索エンジンに重複コンテンツとみなされてしまう恐れがあります。wwwの統一方法としては.htaccessファイルへの記述や、サーチコンソールの利用などがあります。ちなみに、ご自身のサイトがwwwのありなしどちらでインデックスされているか知りたいときは、Googleの検索ボックスに「site:wwwなしのドメイン」と検索してみてください。すると、検索結果にwwwありかなしかが表示されます。



 ここで、各企業のURLを見てみましょう。
「wwwあり」は、Google(https://www.google.com/)、ソフトバンクグループ株式会社(https://www.softbank.jp/)、任天堂株式会社(https://www.nintendo.co.jp/)、日本航空株式会社(https://www.jal.com/ja/)のように、コーポレイトサイトが多い印象です。誰が見てもWebサイトのURLだと分かりやすい点や、しっかりした印象を与えられる点がメリットとして挙げられます。
 「wwwなし」は、星野リゾート バンタカフェ(https://banta-cafe.com/)やサイボウスOffice(https://office.cybozu.co.jp/)のようにサービスサイトが多い印象です。メリットは、ドメインが簡潔でユーザーに覚えてもらいやすい点や、スマホなど、PC以外のデバイスを使用するときに入力しやすい点が挙げられます。

【参考ページ】

エムタメ!「wwwあり」と「wwwなし」って結局どっちがいいの?
https://mtame.jp/column/www/

 

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