コラムの趣旨
ネットマーケティング検定公式テキストの著者による情報コラムです。
公式テキストでは紹介しきれないインターネットマーケティングに関する最新のトピックスについて、情報や解説などをお届けします。
本試験の事例問題でも取り上げられることの多い、インターネットビジネスの最前線について、マーケティングの視点から掘り下げていきたいと思いますので、ご参考になれば幸いです。
著者プロフィール
藤井 裕之(フジイ ヒロユキ)
ネットマーケティング検定公式テキスト[インターネットマーケティング基礎編]著者。株式会社ワールドエンブレム代表取締役。1998年、早稲田大学卒業後、三菱電機株式会社入社。火力発電所プラントの海外輸出部門に所属。2006年、独立しICTコンサルティング会社(現ワールドエンブレム株式会社)を設立。インターネットマーケティング、システム開発、Web開発、セキュリティ監査、IT統制、ITガバナンス等の事業を展開。会社経営の傍らロースクール夜間部を卒業(法務博士)。2010年、株式会社コンプライアンス・コミュニケーションズ代表取締役に就任。
第17回 動画広告について
電通が発表した「2018年(平成30年)日本の広告費」によると、インターネット広告費は1兆7,589億円(前年比116.5%)にも達し、総広告費全体の26.9%を占めるまでに成長しています。インターネット広告費の中でも、とりわけ注目されているのが動画広告であり、最近ではSNS上でも積極的に活用されています。今回は動画広告について詳しく見ていきましょう。
動画広告は大きく3つに分かれており、①インストリーム広告、②インバナー広告、③インリード広告に分けられます。
①インストリーム広告
YouTubeなどの動画サイトで配信される、従来よりも大画面で表示される動画広告です。インストリーム動画広告にもいくつか種類があります。例えば、ユーザーが視聴する動画コンテンツの前に再生されるタイプの「プリロール動画広告」、動画広告表示後の数秒後にユーザーが視聴選択できる「スキッパブル広告」と、強制的に視聴させる「ノンスキッパブル広告」などです。
②インバナー広告
従来のバナー広告枠にて配信されるタイプの動画広告です。バナー広告の動画バージョンといったら分かりやすいかもしれません。ユーザーによって再生動画の内容を変えることが出来るため、視聴者のターゲティングが可能になります。
③インリード広告
ユーザーがWebページをスクロールして動画広告が画面に表示されたら動画が再生されるというタイプの広告です。インリード広告では動画の最初から見せることができるので、ストーリー性を持った構成が可能になります。また、メインコンテンツと同じ枠に表示されるため、視認性が高いといった特徴もあります。
インストリーム広告は、動画の前後または間に配信されるため、ユーザーによっては本来の動画視聴を阻害されたと感じる場合もあります。対して、インリード広告やインバナー広告の方がユーザーに不快感を与えにくい広告フォーマットであるという調査結果もあります。
インターネット広告費は今後も増加が見込まれるため、各広告の種類や特徴を踏まえ、課金形態などの特徴なども加味しながら運用することが重要になってきます。
【参考ページ】
電通、2018年日本の広告費を発表 ネット広告費が1兆7,000億円超え/地上波テレビ広告費に迫る
https://markezine.jp/article/detail/30509
動画広告の種類と活用方法 ~初めての動画広告から学んだ成功のポイント~
https://dmlab.jp/adtech/new_tech/adtech131011_1.html
インリード広告とは
https://dmlab.jp/words/e027.html
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