公式テキスト著者コラム

コラムの趣旨

ネットマーケティング検定公式テキストの著者による情報コラムです。
公式テキストでは紹介しきれないインターネットマーケティングに関する最新のトピックスについて、情報や解説などをお届けします。
本試験の事例問題でも取り上げられることの多い、インターネットビジネスの最前線について、マーケティングの視点から掘り下げていきたいと思いますので、ご参考になれば幸いです。

著者プロフィール

藤井 裕之(フジイ ヒロユキ)

 ネットマーケティング検定公式テキスト[インターネットマーケティング基礎編]著者。株式会社ワールドエンブレム代表取締役。1998年、早稲田大学卒業後、三菱電機株式会社入社。火力発電所プラントの海外輸出部門に所属。2006年、独立しICTコンサルティング会社(現ワールドエンブレム株式会社)を設立。インターネットマーケティング、システム開発、Web開発、セキュリティ監査、IT統制、ITガバナンス等の事業を展開。会社経営の傍らロースクール夜間部を卒業(法務博士)。2010年、株式会社コンプライアンス・コミュニケーションズ代表取締役に就任。

第36回 UIデザインのポイント

 UIとはユーザーインターフェイスとも呼ばれ、ユーザーとコンピューターシステムとの間で、情報のやり取りを行うための方法や操作、表示の仕組みを総称したものです。簡単にいうとユーザーの目に触れる部分のことです。インターネットマーケティングでは、ユーザーに支持されるUIやコンバージョン達成につながるUIを作成することが重要となります。



 以下は、最低限押さえておきたいUIデザインのポイントです。
1.ユーザビリティを意識した、機能的で操作性の高いデザインであるか
 最も重要なポイントです。ユーザーが操作しやすく、直観的で分かりやすいデザインにする必要があります。
2.情報を詰め込み過ぎていないか
 必要な情報を記載することは重要ですが、情報を詰め込み過ぎると結局何が重要なのかが分かりにくくなり、ユーザーに敬遠されるおそれがあります。特にスマートフォンやタブレットのユーザーは、視覚的かつ直感的に全体像が理解できる構成になっていないと、「なんだかよく分からない」という反応になってしまい、離脱してしまう可能性が高いといわれています。ユーザーにストレスを与えない適切な情報量であることが重要となります。
3.伝えたい情報の優先順位がはっきりしているか
 強調する部分とそうでない部分の強弱をつけて、重要度の高い部分を目立たせます。
4.デザインは統一されているか
 ページごとにデザインが違うとか、カラーが散漫であるとか、ボタンの形が違うなどといったことになると、「このサイトは大丈夫なのだろうか?」とユーザーの信用を失いかねません。そのため、まずはサイト全体でデザインの統一性や一貫性を持たせることが重要となります。
5.お問い合わせ情報が分かりにくい箇所にないか
 問い合わせ先のメールアドレスや電話番号は分かりやすい箇所に記載します。
6.ターゲットを意識したファーストビューであるか
 諸説ありますが、ユーザーがあるサイトを初めて訪問したときに、自分の求めるサイトかどうかの判断を行う時間は、平均6~8秒であるといわれています。Webサイトは、ユーザーへのスーパーショートタイムのプレゼンテーションです。ファーストビュー(最初に表示される部分、スクロールせずに画面に表示される部分)がきちんとターゲットの琴線に触れるものでなければなりません。



 ちなみに、UIとよく似た言葉でUX(ユーザーエクスペリエンス)がありますが、UXとは商品やサービスの利用を通じて得られる体験を指します。UIとUXの違いですが、「使いやすい」「見やすい」といったユーザーとの接点がUIなのに対し、UXは「グラフィックが美しく感動した」「アプリを使用することで割引クーポンがもらえた」といったユーザー自身が体感する体験のことであり、UIによってユーザーが得られる体験がUXであるといわれています。

【参考ページ】

LeadPlus 基本的なUIの考え方と、良いUIを制作するために必要な6つのこと
https://www.leadplus.net/blog/6-tips-basic-ui-and-creation-of-good-ui.html

 

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