名古屋商科大学 国際学部 学部長 教授 磯野英治
(韓国日語教育学会理事、韓国日本語学会理事、国立国語研究所共同研究員、日本語教育学会学会誌委員会主査委員などを歴任)
南山大学 外国人留学生別科 語学講師 内山百合子
(デル株式会社、名古屋工業大学などでビジネス日本語教育を担当)
実践日本語コミュニケーション検定(以下PJC)は、文字通り日本での生活に必要とされる「実践的な日本語」のうち、日本語を適切に使いこなし、相手・状況に応じて話題や表現を取捨選択できる能力をビジネスで必要とされる場面から評価・測定する試験です。このため、「ビジネス日本語」「ビジネスマナー」「社会で求められる常識」など、企業で即戦力となる人材に成長するための日本語力を併せて習得ができるという点で、他の日本語能力測定試験とは異なります。
PJCは、以下のCan doリストに基づいて、6段階で評価されます。出題レベルは、ヨーロッパ共通参照枠(Common European Framework of Reference for Languages:CEFR)のB2-C2レベルに該当し、数千名に及ぶ受験者の試験結果(JLPT保持者含む)から、その相関も確認できています。このため、漢字圏・非漢字圏を問わない測定精度を有しています。受験後には、スキル証明としてサーティファイコミュニケーション能力認定委員会より、A+~E-レベルの10段階評価でレベル証明書が発行されます。日本で生活、就職、そして社会人生活を送るためには「実践的な日本語力」が必要です。PJCを受験して現在の能力を知り、具体的な将来を切り拓いていきましょう。
| レベル | 得点率 | レベル内容 | |
|---|---|---|---|
| A (N1相当) | A+ | 91%~100% | 日本語を使用したビジネスの場面において、あらゆる状況で適切なコミュニケーションを取ることができる。 ・日本のビジネス習慣や慣行に関する知識とその活用 ・ビジネス場面での人間関係の作り方や効率的な仕事の進め方における状況に応じた表現の使い分け ・ビジネス場面における相手の意図の理解と的確な対応 ・ビジネス場面における状況の予測・交渉・進行・達成 に関して完全にできる。 | 
| A- | 81%~90% | ||
| B (N1~N2相当) | B+ | 71%~80% | 日本語を使用したビジネスの場面において、あらゆる状況でおおむね適切なコミュニケーションを取ることができる。 ・日本のビジネス習慣や慣行に関する知識とその活用 ・ビジネス場面での人間関係の作り方や効率的な仕事の進め方における状況に応じた表現の使い分け ・ビジネス場面における相手の意図の理解と的確な対応 ・ビジネス場面における状況の予測・交渉・進行・達成 に関して問題なくできる。 | 
| B- | 61%~70% | ||
| C (N2相当) | C+ | 51%~60% | 日本語を使用したビジネスの場面において、限定的な状況である程度適切なコミュニケーションを取ることができる。 ・日本のビジネス習慣や慣行に関する知識とその活用 ・ビジネス場面での人間関係の作り方や効率的な仕事の進め方における状況に応じた表現の使い分け ・ビジネス場面における相手の意図の理解と的確な対応 ・ビジネス場面における状況の予測・交渉・進行・達成 に関してある程度適切にできる。 | 
| C- | 41%~50% | ||
| D (N3以下相当) | D+ | 31%~40% | 日本語を使用したビジネスの場面において、限定的な状況でコミュニケーションを部分的にとることができる。 ・日本のビジネス習慣や慣行に関する知識とその活用 ・ビジネス場面での人間関係の作り方や効率的な仕事の進め方における状況に応じた表現の使い分け ・ビジネス場面における相手の意図の理解と的確な対応 ・ビジネス場面における状況の予測・交渉・進行・達成 に関して部分的にできる。 | 
| D- | 21%~30% | ||
| E (N3以下相当) | E+ | 11%~20% | 日本語を使用したビジネスの場面において、コミュニケーションを取れることが少ない。 ・日本のビジネス習慣や慣行に関する知識とその活用 ・ビジネス場面での人間関係の作り方や効率的な仕事の進め方における状況に応じた表現の使い分け ・ビジネス場面における相手の意図の理解と的確な対応 ・ビジネス場面における状況の予測・交渉・進行・達成 に関して達成が難しい。 | 
| E- | 0%~10% | ||
| 1 社会人としての心構え | |
|---|---|
| 1-1 求められる勤労意識 | 
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| 1-2 求められる就業マナー | 
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| 1-3 企業内コミュニケーションの重要性 | 
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| 2 人間関係の作り方 | |
| 2-1 コミュニケーションを取る際の留意点 | 
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| 2-2 敬語 | 
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| 2-3 効果的な伝え方 | 
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| 2-4 話の組み立て方 | 
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| 2-5 ビジネスにおける指示の受け方・確認の仕方 | 
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| 2-6 あいづちの打ち方 | 
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| 2-7 依頼の断り方 | 
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| 2-8 日本文化特有のコミュニケーション | 
 | 
| 3 効率的な仕事の進め方 | |
| 3-1 報告・連絡・相談 | 
 | 
| 3-2 PDCA | 
 | 
| 3-3 仕事の優先順位 | 
 | 
| 3-4 来客対応 | 
 | 
| 3-5 電話対応 | 
 | 
| 3-6 アポイントメント | 
 | 
| 3-7 名刺交換 | 
 | 
| 3-8 Eメール | 
 | 
| 1 来客応対 2 電話応対 3 報告・連絡・相談 4 他社訪問 | 上記「基礎知識」の「1 社会人としての心構え」「2 人間関係の作り方」「3 効率的な仕事の進め方」に関して、理解できる、あるいは知識があるだけではなく、実際に実行し、生かすことができる。 | 
|---|---|
| 5 接遇・接客 | 
 | 
| 6 クレーム対応 | 
 | 
| 7 会議・打ち合わせ | 
 | 
| 8 面接 | 
 | 
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