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著作権の読み物

2025/11/13著作権を学ぶための教材はいろいろある!教材を使い分けるポイントと著作権クイズ

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「著作権」についての知識を持つことは、さまざまな著作物を作成するクリエイターはもちろん、著作物を利用・公表する企業にとっても重要です。著作権に関する理解がなければ、意図せずにとった行動が相手の著作権を侵害したり、その結果として裁判に至ったりする場合もあるでしょう。

著作権を学ぶための教材はいくつかありますが、この記事ではそれぞれの教材の特徴や、実際に教材で取り扱われている著作権のクイズをご紹介します。

なお、サーティファイでは「ビジネス著作権検定」を実施しています。無料サンプル問題(回答と解説付き)も公開中です。著作権侵害を起こさないために、また、自身の権利を守り、活かすための知識を身につけるために、ぜひご活用ください。
ビジネス著作権検定
サンプル問題

著作権について学べる動画教材

まずは、著作権を学べる「動画教材」から見ていきましょう。

例えば、サーティファイのビジネス著作権検定(著作権や知的財産権の保護、知識、活用能力を証明する資格・検定試験)は
・BASIC
・初級
・上級
の3段階に分けられていますが、ビジネス著作権検定用の教材の一つである動画教材は、初級と上級の2つで展開しています。
参考:ビジネス著作権検定-著作権の学び方「動画教材」



初級では「他者の著作権を侵害せずに、正しく安全に利用するための知識」を問い、上級ではさらに「著作権利用に関する問題点を自ら発見し、司法制度や条約についての知識レベルまでが問われる」という特徴があります。
動画の内容も、このような初級・上級の違いに基づいたものです。
動画教材はいずれも約6時間で、受講の手引きや講義録、確認問題集や確認問題解説によって構成されています。
動画教材での学習は「文字だけでは分かりにくい部分を理解しやすい」「通常は倍速再生で見ていて、気になるところだけを普通再生で学ぶことで、時間の短縮ができる」というメリットがあります。また、移動中や家事などの間に音声だけ流し聞きして復習し、知識の定着を図れるのも、動画教材の魅力です。

なお、動画教材は、ビジネス著作権検定の突破を主な目的としているものの、企業やフリーランスの創造・創作活動に求められる「知っておくべき知識」「リテラシー教育」も網羅しています。

ビジネス著作権検定のテキスト教材

多くの人が手にとってきた、なじみのある教材といえばやはり紙の書籍や電子書籍です。ビジネス著作権検定にも、二種類の公式テキストがあります。
参考:ビジネス著作権検定-著作権の学び方「公式テキスト」


テキスト教材は動画教材と比べて「自分のスピードで解説文を読んでいける」「理解が進まないうちに、次の項目に解説が移ってしまうという問題点を解決できる」といったメリットがあります。また、テキストにメモを書き込む、付箋を貼る、索引を活用するなどは、王道の学習方法です。
「文字でインプットしていきたい」と考える人には、テキスト教材での学習がおすすめです。

テキスト教材は、種類によって取り扱っている内容が異なります。いずれもビジネス著作権検定の突破を目指すものではありますが、著作権全般についての知識をつけたいのか、それとも試験の突破を第一の目標にしたいのかによって、選ぶべきテキストが変わります。
自身や自社の目的に合った教材を選ぶとよいでしょう。

ビジネス著作権検定の公式問題集

ここまでは、動画教材とテキスト教材の2つを紹介してきましたが、もう一つ取り入れたいのが「ビジネス著作権検定の公式問題集」です。
参考:ビジネス著作権検定-著作権の学び方「公式問題集」


動画教材やテキスト教材にも、実際のビジネス著作権検定の設問を想定した問題文はありますが、公式問題集は、より多くの設問を収録しています。
初級の問題集には85問、上級の問題集には93問の設問が収録され、実際のビジネス著作権検定のテストに近いイメージで解答していくことができます。
問題集でビジネス著作権検定の問題を数多く解くことで、著作権に関するさまざまな知識を身につけられます。また、学習の成果として、ビジネス著作権検定の合格を目指す方には、こちらの公式問題集が特におすすめです。
なお、ビジネス著作権検定の公式問題集には、初級問題集と上級問題集があり、それぞれに書籍版とデジタル問題集版があります。

・初級...練習問題85問と過去問題(書籍版は2回分、デジタル問題集版が4回分)を収録
・上級...練習問題93問と過去問題(書籍版もデジタル問題集版も2回分)を収録

デジタル問題集版は、実際のWeb試験と同様の画面で解答の練習ができること、購入後すぐに利用開始できること、自動採点機能が搭載されているため、答えのチェックが非常に楽になることが特徴です。
一方、デジタル問題集版には「利用期限は1年間」という制限があり、書籍版では受験後も手元に残しておけるというメリットがあります。
書籍版とデジタル版ではそれぞれのメリットが異なるため、自身や自社にとって使いやすいほうを選ぶとよいでしょう。

今すぐ解きたい方向けの著作権クイズ

ビジネス著作権検定の教材には、ビジネス著作権検定の試験を想定した設問が記載されていると説明しました。
ここからは、各種教材から、3つの設問をピックアップして紹介します。

【初級】

1. 次の記述のうち、正しいものはどれか。

ア テレビゲームの販売用パッケージに描かれたイラストは、著作物となり得る。

イ テレビゲームは、著作物として保護されない。

ウ テレビゲームの中で使用されている音楽は、著作物として保護されない。

エ テレビゲームには、上映権はない。


2. 次の記述のうち、誤っているものはどれか。

ア 小学校において、PTA会長がPTAの案内として他人の著作物をコピーして生徒に配布すると、複製権の侵害となる。

イ 国立大学付属中学に進学したい小学生相手の予備校が、教材として他人の著作物をコピーして生徒に配布すると、複製権の侵害となる。

ウ 高等学校の生徒が授業で使うために他人の著作物をコピーして配布しても、複製権の侵害とはならない。

エ 先生が、中学校において、朝礼の合図として校庭で音楽CDの楽曲を流すことは、楽曲の著作権の侵害となる。


【上級】

3. 次の記述のうち、正しいものはどれか。

ア 著作権者である法人が解散した場合、著作権は国庫に帰属することになる。

イ 著作者でない著作権者(自然人)が死亡した場合は、相続人はその著作権を相続できない。

ウ 著作権が譲渡された場合は、それに伴い著作者人格権も譲渡されたと推定される。

エ 著作権のうち、公衆送信権だけを譲渡することは可能である。



次の項目では、それぞれの問題の正答と解説を紹介します。

著作権クイズの解答

ここからは、上で挙げた著作権クイズの正答と解説を紹介していきます。

1.こちらの正解は、アの「テレビゲームの販売用パッケージに描かれたイラストは、著作物となり得る」です。

テレビゲームそのものだけでなく、販売用パッケージに描かれたイラストやゲーム内で使用される音楽も、創作性があれば著作物となりえます。



2.エの「先生が、中学校において、朝礼の合図として校庭で音楽CDの楽曲を流すことは、楽曲の著作権の侵害となる」が誤った記述です。

著作権の原則として、「学校(※営利目的の場合は除く)で教育のために使用する場合は、限度を超えない範囲で、公表された著作物の複製利用などが認められる」という規定があります。そのため、教育機関では「試験のために、既存の小説の一部分をコピーして、そこから出題をする」などが認められています。

また、営利を目的としない場合で、かつ料金を受け取らない場合は、公表された著作物の演奏をしても他者の権利を侵さないと考えられ、ウとエは著作権の侵害にはなりません。

しかし、PTAで利用する場合は「教育のために利用する」とは判断されません。また予備校での授業は、先に述べた「営利目的」での著作物の利用となるため、著作権を侵害していると考えられます。

このことから、ア・イ・ウは誤りではなく、「営利を目的としないで、かつ料金を受け取らないで演奏や上演をした場合でも著作権を侵害したと考えられる」としたエが誤りであるといえます。



3.正解はエの「著作権のうち、公衆送信権だけを譲渡することは可能である」です。

「公衆送信権」とは、「著作物の送信を制御できる権利」のことをいいます。公衆送信権は著作権のうちの一部です。そしてこの公衆送信権は、著作権者が他者に対して部分的に譲渡することが認められている権利ですから、「著作権のなかで、公衆送信権のみを他者に渡す」などのようなことができます。



ここでは3つ紹介しましたが、ビジネス著作権検定のサンプル問題ページでは、より多くの問題が紹介されています。
解いてみたい方は、ぜひダウンロードをしてみてください。

ビジネス著作権検定
サンプル問題 >

著作権について教材で学んだあとは

著作権に関する勉強は、著作物に関わるすべての人にとって、非常に重要なものです。著作権についての知識をつけることで、自身や自社の著作権が侵害されたときに抗弁できるだけでなく、意図せず他者の著作権を侵害してしまうリスクも避けられるからです。
学んだ知識のチェックには「ビジネス著作権検定」がおすすめです。「動画教材」「テキスト教材」「問題集」から自身や自社にとって使いやすいものを選んでぜひ学んでみてください。

ビジネス著作権検定
サンプル問題 >

ビジネス著作権検定では以下のような問題が出題されます

Q
許諾なく利用できる場合に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
入学試験の問題に著作物を利用する場合は、入学試験の特性に鑑み、著作者に事前に通知する必要はないが、事後には通知しなければならない。
入学試験に必要な場合は、試験の実施者は、著作物の複製だけでなく、公衆送信を行なうことができる場合がある。
学校の入学試験だけでなく、会社の入社試験のために必要な場合であっても、著作物を複製して利用できる場合がある。
学校の入学試験だけでなく、予備校の模擬テストのために必要な場合であっても、著作物を複製して利用できる場合がある。
このような問題を「サンプル問題」として一部公開しています。著作権に関するインプット、検定のイメージをつかむためにぜひご活用ください。
ビジネス著作権検定
サンプル問題
(先ほどのクイズは「ア」が正解です)

電子パンフレット
検定の概要をまとめた
電子パンフレットを
ご用意しています。
サンプル問題
ビジネス著作権検定の
サンプル問題を
掲載しています。

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