ビジネス著作権検定

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委員長メッセージ・コラム

委員長プロフィール 久保田 裕

  • 一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会 専務理事・事務局長
  • 山口大学客員教授
  • 文化審議会 著作権分科会 臨時委員
  • 文化審議会 著作権分科会 法制・基本問題小委員会 専門委員
  • 文化審議会 著作権分科会 国際小委員会 専門委員
  • 公益社団法人著作権情報センター 理事
  • 特定非営利活動法人 全国視覚障害者情報提供施設協会 理事
  • 特定非営利活動法人 ブロードバンドスクール協会 情報モラル担当理事

「現代のビジネスシーンにおいては、著作権の知識は不可欠である」という命題に異論を唱える方はいないでしょうか。ただし、これまではその意味を「うっかり他人の著作権を侵害しないために著作権の知識を身につけるべき」との、どちらかというと「防御」の観点で説明されてきた印象を受けます。
しかし、著作権は守りのツールではありません。より積極的に攻めのツールとして活用すべきものなのです。魅力ある著作権物(コンテンツ)は時を超え、国境を越えて愛され続けます。そのコンテンツから利益を生み出し、剽窃から守る源こそ著作権なのです。著作権を正しく理解し、適切な契約を関係者と結び、デジタルコンテンツならば適切なDRM(著作権管理技術)を選択して流通させることが重要です。
一方で、著作権は著作物を生み出さない立場であっても重要な知識です。例えば、各種イベントのために外部のデザイナーが創作した「キャラクター」を利用しようとした場合に、利用方法を踏まえた契約を締結することが担当者には求めされていますし、契約の範囲を超えた利用をしていないかを判断できなければなりません。また、昨今盛んになっている「地域のブランド化」を支える「地域コンテンツ」も、その土台は著作権が中心となります。

■ サーティファイ委員長コラム Vol.31

昨年9月のコラムで、論文のコピペ問題を取り上げましたが、今年3月には東京大学が、「期末の課題として提出されたあるレポートの文章の約75%が、インターネット上に公開されている文章からの引き写し」であったことをWebサイトに掲載して話題になりました。STAP細胞論文で注目されたコピペ問題は今も教育現場で波紋を広げています。

私の所属するACCSの会員である株式会社アンクが販売するコピペ判定ソフト「コピペルナー」を導入する大学も急増しているようです。指導教官がレポートのコピペ度を判定するために利用されていると思われますが、こうしたソフトを導入していることで抑止効果もあるようです。

レポートでのコピペは、昨年のコラムで指摘したとおり、単なる著作権の問題とは異なります。著作物ではない実験データや、先輩のレポートをコピーする上で許諾を得ていれば著作権侵害には当たりません。つまり、こうしたコピペ判定ソフトは、著作権侵害判定ソフトではないのです。このソフトウェアを用いることで具体的にコピペ箇所を指摘することができ、その上で創作性のある文章、図等の正しい「引用」の仕方について教官は指導することができます。その結果、論文の質が高められ、学生の学力をアップさせることにつながるのです。

もちろん、教育を目的に作成されるレポートや論文では、著作者の許可を得たからと言って他人の文章をコピペすることは問題があります。自分で考え、自分だけの論理を展開してこそ、レポートです。こうしたコピペ判定ソフトを使う場合は、まさに学生達のレポートのオリジナル度を上げようと前向きな目的を意識して使ってほしいと思います。新学期が始まった4月、学生のみなさんはぜひ、オリジナルを意識して勉学に取り組んでください。

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